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キーボードには金を掛けようというお話【HHKBとREALFORCEのレビュー】

リモートワークを始めるにあたって机上の環境を一新することにした。

合計で180000円近い出費を一度にしてしまったため、若干の後悔もあるが
特に今回購入したキーボードが最高だったため、布教するべくこの記事を書くことにした。

HHKBとRealForceの両刀使いという選択肢


実は奮発して高級キーボードを二つも買ってしまった。

ひとつはPFU HHKB Professional HYBRID Type-S 日本語配列のブラックカラー
もうひとつは東プレ REALFORCE R2 テンキーレス「PFU Limited Edition」日本語配列 PZ-R2TLSA-JP4-BK ブラックカラーである。

価格を見るとびっくりする方もおられるだろう、何せ合わせて65000円もするからである。

キーボードはピンキリで価格幅が広い。こだわりがなければメンブレンパンタグラフ方式のものを、ちょっとこだわりたければメカニカル方式のものを、余裕があれば静電容量無接点方式のものをという選択肢になるだろう。

私の場合、自分専用のデスクトップPCを買ったときに付属していたメンブレン方式のものを9年近く使っていた。

ただブログ記事を書くなどの長時間打つことには向いていなかったこと、今の仕事を始めるにあたりキーボードを叩く時間が増えることを考慮し、キーボードを探し始めた。

最初に探したのは左右分離型のメカニカルキーボード。
なぜ左右分離型にしたかったかというと、身体に負担を掛けたくなかったため。
両手を開く形にすると負担が減ると聞いたためだ。

ネットで製品情報を集め秋葉原にも何度か通い、実機を触ってみたりしたが、どれもしっくりこなかった。

カニカル方式は赤軸・茶軸等選択肢が広い。軸によって結構打ち心地も打鍵音も異なる。だが打鍵音のうるささが気になったこと(カチカチ感が強いが、静音軸を選べばある程度は解消される)、打ち心地が気に入るものがなかったため他の選択肢に移った。

そこで試したのが静電容量無接点方式のキーボード、有名なのは今回購入した両機種だろう。

とにかくスコスコと表現される独特の打ち心地が凄かった。
誰もが気に入るわけではない(実際、一緒に見に行った友人はこの打ち心地が独特すぎて合わなかったといっていた)が、マッチングがうまくいけば最高のものであることは間違いない。

前置きが長くなってしまったが、両機種の簡単なレビューを行うことにする。

PFU HHKB Professional HYBRID Type-S 日本語配列


いっちゃんええやつの中でもいっちゃんええやつ。それがこのキーボード

HHKBの中にもラインナップが複数あり、この機種はBluetoothとUSB接続に両方対応した最高級のモデルである。

特にこんな方におすすめ。

  • 複数の機器間で共通したキーボードを使いたい
    Bluetoothペアリングが4台+USB接続で1台を切り替えて使うことができる。
    特に切り替えが簡単な点が良い。
  • コンパクトなキーボードが欲しい
    ファンクションキーの出番が少ない、持ち運べるものが欲しい方におすすめ

逆にデメリットも存在する

  • 静音タイプだが、極端に静かではない
    コトトト…というかコツコツ感というのだろうか、独特の打鍵音がそれなりにする。
    カニカルのカタカタ...ターンという高音域が目立つ音とは逆で、あまり耳障りさはないものの静粛さを求めるなら別の製品を探したほうが良いかもしれない。
  • 意外と重い
    コンパクトな反面、持ってみるとこの小ささにしては意外と重いと感じる(820g)
    これくらいの重さだと、バッグやカバンに忍ばせたときに意外と重さを感じるかもしれない。そもそもキートップも高さがあるため、意外と嵩張ると思われる点も注意が必要。
  • キー配置が独特
    HHKBといえば英語配列版を選択する方も多いだろうが、慣れていたこともあり私は日本語配列版を選択した。
    英語配列版にカーソルキーが無いことをご存じの方も多いだろうが、日本語配列版にはカーソルキーがある一方、左ControlがFn・CapsLockがControl・日英切り替えのところがEscになっているなどの通常のキー配置と差異がある。(最下段列もカーソルキーを収めるために若干詰められているためタイプミスすることがある)
    CapsLockは誰も使っていないだろうから、余計なキーを排した合理的設計とも言えるのだが、通常のキー配列に慣れている身からすると余計なお世話だと思わなくもない。(一応裏面にスイッチがあり、キー機能を入れ替えることが可能なため、これをONにして使用している)

自分は気になっていないのだが、キートップに高さがあるため、違和感があるならパームレスト等のサポート器具を使ったほうがよいかもしれない。

あとFnキーを駆使したショートカットも使いたいなら慣れる必要がある。

実はREALFORCEと比較してここが優れていると思ったのが、カーソルキーを使う際に指の移動量を大きく減らせること。日本語配列でもFnキーを使ってカーソル移動をすることは可能だが、独立しているカーソルキーもEnterキーのすぐ下にあるため、ホームポジションからほぼ移動せずに打つことができる。地味な差異だが、これは最高。

東プレ REALFORCE R2 テンキーレス「PFU Limited Edition」日本語配列 PZ-R2TLSA-JP4-BK


HHKBでも静音かそうでないかの選択は出来るのだが、REALFORCEは静音のほかに押下重の選択ができる。

実際に触ってみるとこの差が非常に大きい。私の場合、30gの打ち心地が独特すぎて合わなかったことと、HHKBと押下重を合わせたかったため45g等荷重モデル(というよりキーの仕様はほぼHHKBと同様のリミテッドモデル)を買った。

メリットはHHKBと共通した打ち心地と普通のキー配列であること。

一方デメリットは以下の通りである。

  • 携帯性皆無
    とにかく重い(1.64kg)、USB接続しかないということで、据え置き向きであることに間違いない。
  • キートップが高い
    HHKBとほぼ同じ高さ。おそらく構造上仕方ないのであろう。任意でパームレスト等を付けたい。
  • 黒の昇華印刷はほぼ見えないも同然
    両機種に共通したことだが、昇華印刷は耐久性が高い反面、キー自体がブラックだと印刷された文字がほとんど読めない。ブラインドタッチが出来ないのならホワイトカラーのほうを買ったほうがよい。

REALFORCEのほうが30000円と5000円くらい安く買えるため(HHKBも安価なモデルであれば25000円くらいで買えるが)、携帯性はいらないし普通のキー配列が良いのならREALFORCEを買うことをおすすめする。

REALFORCEはラインナップが多いため、実機を触って合うものを探したほうが良い(高い買い物なので比較検討は必須)

HHKBはサンプルが置いてある店舗が非常に少ないのだが、REALFORCEなら大型家電量販店で取り扱っていることもある(といってもおそらく秋葉原の特権なため、東京以外で実機を触るのは著しく困難かもしれない)

終わりに


実はもう打ち心地が最高すぎて何か書かなきゃと思い、筆を執った次第である。

あと腱鞘炎持ちなため、なるべくダメージが少ないものをと思ったが、一番の療養は指を使わないことだと気づいた(これを書いてる最中も普通に痛い)

自分の場合は何を狂ったのかふたつとも買ってしまったわけだが、左右分離型の機能を求めない場合はどちらかひとつで良い(私も買ってはみたものの、机上のスペースがあまり広くなかったため、同時に使うことは諦めてPCごとに打つキーボードを切り替えたり、マルチディスプレイであることを利用し、打つ画面ごとに切り替える方法で現状落ち着いている→キーボードを2画面間の間に置くと、画面を見るたびに首をどちらかにねじる形になる。これは首にかなり負担が掛かるらしいので身体ごと画面を向いたほうがよいらしい)

一生使えるらしいので、末永く使っていきたいと思う。